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フィボナッチ数列と黄金比

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§1.フィボナッチ数列の一般項

 1,1,2,3,5,8,13,…というように、前項と前々項を足すことで次の項を作り、数の列を作ることができる。数列づくりの第一項目と第二項目をどちらも1とすることによってできるこのような数列を、フィボナッチ数列と呼んでいる。

フィボナッチ数列は次のような漸化式によって定義される。

a n+2 = a n+1 + a n

なお、初期値は次のように与えられるものとする。

a 1 =1
a 2 =1

この漸化式は意図的に変形することで、次のような二種類の形に書き直すことができる。

a n+2 - 1+ 5 2 a n+1 = 1- 5 2 a n+1 - 1+ 5 2 a n
a n+2 - 1- 5 2 a n+1 = 1+ 5 2 a n+1 - 1- 5 2 a n

さらに、

a n+1 - 1± 5 2 a n

a n+2 - 1± 5 2 a n+1

のような繰り返しの形に注目すると、次のように変形することができる。

a n+1 - 1+ 5 2 a n = 1- 5 2 n-1 a 2 - 1+ 5 2 a 1
a n+1 - 1- 5 2 a n = 1+ 5 2 n-1 a 2 - 1- 5 2 a 1

さらに、初期値を適用すると、次のような形になる。

a n+1 - 1+ 5 2 a n = 1- 5 2 n
a n+1 - 1- 5 2 a n = 1+ 5 2 n

そして、この二つの式を組み合わせると、次のような式が見られ、

1+ 5 2 - 1- 5 2 a n = 1+ 5 2 n - 1- 5 2 n

係数を計算すると、フィボナッチ数列の一般項として次のような結果が得られる。

  5 a n = 1+ 5 2 n - 1- 5 2 n

§2.隣接項の比の収束・極限値

 フィボナッチ数列の隣り合う項どうしの比は、nが大きくなるにつれ、ある定数に収束してゆくことが知られている。なお、その定数とは、西洋美術史でたびたび言及される黄金数であることもわかっている。このことを以下で証明する。

ここでいうフィボナッチ数列の隣接項の比とは、

a n+1 a n

のことである。

つまり、ひとまず示すべきは、

lim n+ a n+1 a n = Constant.

であるから、極限計算の前に、先の結果を使って隣接項の一般式を計算する必要があることが分かる。

先の式を利用すると、

a n+1 a n = 5 a n+1 5 a n = 1+ 5 2 n+1 - 1- 5 2 n+1 1+ 5 2 n - 1- 5 2 n

となるが、

1- 5 2 1+ 5 2 =- 2 3+ 5

より、

0> 1- 5 2 1+ 5 2 >-1

であることが分かるので、このことを利用するために、分母と分子をそれぞれ

1+ 5 2 n

で割ることを考える。

すると、次のようになるが、

a n+1 a n = 1+ 5 2 - - 2 3+ 5 n+1 1- - 2 3+ 5 n
lim n+ - 2 3+ 5 n =0

であるので、次のように極限計算がなされることが分かる。

lim n+ a n+1 a n = 1+ 5 2 -0 1-0 = 1+ 5 2

§3.フィボナッチ数列と黄金比

 フィボナッチ数列は前の項と今の項を足して作られる単純なつくりの数列であるが、このような切り口で調べてみると、無理数、しかも黄金数としてあがめられるめずらしい数がみられるというのが驚きである。

1+ 5 2 :1

というのを、黄金比と呼んでいる。そしてこういうとき、数

1+ 5 2

のことを黄金数と呼んでいる。具体的な数値は5を開平して計算することにより、

1.618033988749894848204586834365

という値を得ることができる。

記号で書かれた数学は、見た目が殺風景になりがちだけれども、少しいじくり、クールなベールを剥がしてみると、なかなか味わい深い複雑な世界が見えてくる。フィボナッチ数列はこのほかにも興味深い性質を隠している。いろいろさまざまに料理してみていただきたい。

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